こんにちは。
昨日は少し前から気になっていた「蘭州牛肉拉麺(蘭州ラーメン)」を食べました。
蘭州牛肉拉麺とは中華料理のひとつで主に蘭州で食べられているものです。
蘭州は中国の内陸・北西部の甘粛省の省都です。以下が主なデータです。
https://www.mizuhobank.co.jp/corporate/world/info/cndb/regions/pdf/R521-0138-XF-0104.pdf
これが中国内での甘粛省・蘭州の位置関係です。
蘭州は古くからシルクロードの要衝として栄え、秦の昭王の時代には隴西郡が置かれました。「隴西の李徴は博学才頴…」という書き出しで有名な中島敦の「山月記」を高校時代に現代文の授業で学んだ方は多いのではないでしょうか。あの、隴西郡です。
中国は多数派の漢族を中心として多くの少数民族から成る国家として有名ですが、ここ蘭州では回族が多く住んでいます。回族とはイスラム教を信仰する人々(ムスリム)で、中国全体で1000万人近くが住んでいるとされています。
イスラム教にはいくつかの掟がありますが、その中でも「豚肉を食べない」というものがあります。専らムスリムはハラルと呼ばれる豚肉を使わないように加工されたものしか口にしません。
蘭州の回族も例外ではなく、豚肉を使わない料理が発展しました。そして蘭州牛肉拉麺がその代表格なのです。
前置きが長くなってしまいましたね。本題に入ります。
今回行った「金味徳」というお店は六本木にある東京ミッドタウンの目の前にあります。ちなみに、金味徳は本場蘭州に店を構える老舗のお店です。
・このビルの1階に店があります。
メニューはシンプルに「蘭州牛肉拉麺」のみ。早速これを注文しました。
麺の太さは4つの種類から選ぶことができ、私は「中太麺」を選んでみました。
・蘭州牛肉拉麺(880円)
こちらが蘭州牛肉拉麺です。コシの強い中太の麺に牛肉、辛みの油、香草(コリアンダー、パクチーとも)が加えられています。トッピング自体は極めてシンプルなものです。
穀物と牛骨ベースのあっさりとしたスープにコシの強い中太の麺が非常によくマッチしてとても美味しかったです。また、香草と辛み油があっさりとしたスープにアクセントを加えエキゾチックな風味にしているのもとても良かったです。
蘭州牛肉拉麺のお店はここだけではなく神田神保町や横浜中華街などにもお店があり、それぞれの味を楽しめるということです。ここ日本でもじわじわと話題を広げているようです。
「変わった麺類が食べたい!」という方は是非とも足を運んでみてはいかがでしょうか。