横浜市は近代水道発祥の地である。
横浜の中心部は元々海であったところを埋め立てて造った土地だということもあり、井戸を掘っても井戸水が塩分を多く含んでいたこともあり飲み水には適さなかった。
明治時代に入って、イギリスから招聘した技師であるヘンリー・スペンサー・パーマーの手によって相模川と道志川の合流点である三井(現在の相模原市緑区三井)から取った水を横浜まで運ぶ近代水道が作られた。これが1880年(明治20年)のことであるので、今年2020年は横浜に近代水道が開通して丁度140年ということになる。
南区にある清水ヶ丘公園内にある「大原隧道」は関東大震災の復興事業によって造成された全国的にも珍しい水道管と人道が併用されている隧道(トンネル)である。
大原隧道には保土ヶ谷区の西谷浄水場から蒔田・磯子方面への水道管を併設している。2000年には横浜市認定歴史的建造物、2006年には土木学会選奨土木遺産に指定されている。
大原隧道の北600mのところには同じく水道管・車道併設の東隧道(あずまずいどう)があり大原隧道と併せて兄弟トンネルと呼ばれることもあるらしい。
私は小学校3年生のときに横浜市の水道について夏休みの自由研究で調べたが、ここはつい最近知ったのであのときに行っておけばよかったと思った。(何年前の話だ?)
隣の清水ヶ丘公園からは優れた眺めがあるので是非行ってみてほしい。
それでは今回はこの辺で。